概要
1930年、当時18歳の少女は、先祖の故郷を探す旅路で消息を絶った。
ルルイエ。
耳慣れないその名字は、彼女の先祖の故郷の地名に由来するという。
一九三〇年、当時十八歳だったキャロライン・ルルイエは、ルルイエの地を探すための旅に出たまま行方不明となった。
当人の手紙、当時の新聞記事、関係者の手記などを繋ぎ合わせて見えてくるのは、インスマウスからの脱出劇に、大いなる種族との遭遇。
呪いのブルーダイヤやサンジェルマン伯爵の伝説を交えつつ「あなた」の前に現れる真実とは……!
※モキュメンタリー(ドキュメンタリーっぽい描き方のフィクション)です。
マグネットマクロリンクにて初出。
小説家になろうにも掲載。
耳慣れないその名字は、彼女の先祖の故郷の地名に由来するという。
一九三〇年、当時十八歳だったキャロライン・ルルイエは、ルルイエの地を探すための旅に出たまま行方不明となった。
当人の手紙、当時の新聞記事、関係者の手記などを繋ぎ合わせて見えてくるのは、インスマウスからの脱出劇に、大いなる種族との遭遇。
呪いのブルーダイヤやサンジェルマン伯爵の伝説を交えつつ「あなた」の前に現れる真実とは……!
※モキュメンタリー(ドキュメンタリーっぽい描き方のフィクション)です。
マグネットマクロリンクにて初出。
小説家になろうにも掲載。
おすすめレビュー
新着おすすめレビュー
- ★★★ Excellent!!!何も言えない。口に出せば、溢れ出してしまうから。
全て読みました。
クトゥルフの系譜を根底に据えた作品を読むのは初めてです。
本作の世界は恐ろしく、それでいてどこか悲しく、寂しい。
キャロラインという明るく良い心を持った少女を語り手の中心に据えることで、絶妙なバランスを最後までギリギリで保ち続け、ラストで全て瓦解させるその手法には舌を巻きました。
冒涜的とはこういうことか……。
悲劇的な、ロマンチックな、胸を躍らせるような、それらのいずれも最後には残らなかったはずなのに、なぜか全て読み終えた後に涙が溢れました。
この感覚はなんでしょうか。
私もすでに頭がおかしくなっていたのかも知れません。
しばらくこの世界から戻るのに時間がか…続きを読む - ★★★ Excellent!!!冒涜的というならばこれこそが冒涜的! 暗黒神話はここにある!
ブルーダイヤを巡る物語から始まったこのレポートは、あまりに冒涜的な内容であった。
言葉で言い表すことは難しく、なにかに例えることもまた難しい。
それでも強いて表現するならば、これは〝神話〟である。
それも、最も新しく、最も恐ろしい神話。
クトゥルー神話の濃密な原液そのものである。
暗黒神話を知っているならばなおさらに、何も知らなくてもどうしようもないほどに、この記事は我々に恐怖を植え付け、絶望的な世界へと誘ってくれる。
軽快な筆運びと、いくつもの短文が混ざり合って奏でられるこの記事は、まさにコズミックホラーの集大成と言えるだろう。
必見である。