スク水シーサー
五木史人
1話 迫り来る月の輪レスラー ヽ((◎д◎ ))ゝ
【円型競技場にて】語り・思惟
女子高に入学したばかりなのに、私は、もう退学の危機に瀕していた。
憤怒しリリン・・・推定23歳前後。
熊の覆面を被る女子レスラー。
噂では女子相撲の選手らしい。
軽量級の選手らしく、その引き締まった肉体美は、女性の間でもファンが多い。
そんな人気レスラーだが、覆面で顔を隠し匿名性を得た結果、心に潜むその変態性を、出さずにはいられなかったらしい。
胸には月の輪のブラをつけ、パンツはプロレス用のパンツではなく、祭りのときに履く褌を着用している。
シーサーの青い覆面を被り、スク水でリングに立っている私が言えた事ではないが、憤怒しリリンは、頭隠して尻隠さずの露出狂変態レスラーだ。
そんなのが、今、目の前にいて、私の顔めがけて突っ張りぶち込んでくる。
確か女子相撲では、顔への突っ張りは、禁止されてるはずなのに。このリングでは容赦ない。
柔らかで優しそうなお尻の持ち主なのに、やってることは凶暴極まりない!
泣きそう・・・そして、意識が飛びそう(@_@)
でも、泣いたからって止めてくれる気配は、一切ない。(ノ_・。)
観客が、「覆面を外せ!」とリングに向かって叫んでいた。
意識が朦朧としてきた。
リング上では、憤怒しリリンが、私のシーサーの覆面に手をかけた・・・
素顔を晒されたら、高校即退学だ。
お祖母ちゃんからの使者、そして、お祖母ちゃんは、こうなる事を望んでいたの?
つづく
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