本当に怖いものを見たい人だけに伝えます。

 題名は「半実話」となっております。半分、つまり五割は実話です。これは作者様が冒頭で述べられているように、作者様が聞いた話を脚色して作られた作品集だから、「半実話」となっているわけですが、その怖さは五割どころではない。どの話も、十割怖い。再び題名を見て『半実話あやし奇譚』となっているが、「あやし」とか「奇譚」で括られるような、ありきたりな話は、1話もなかった。
 こんな話を常に聞いていらっしゃる作者様は、何者? と思う。
 小生が特に怖かったのは、「座敷童」の話と、「飼い犬」の話だった。実はこの二つを読んだ日は、思い出して眠れなくなったほどに、怖かった。一話一話に、最恐の落ちが付いていて、それがまた恐怖を煽る。
 「座敷童」も「飼い犬」も、一見穏やかな単語だが、話を読むと全く穏やかではなかった。

 果たして、座敷童だと信じていたモノは一体何だったのか?
 そして、揺れ続ける首吊り死体と、飼い犬の関係とは?

 本当に怖いものをお探しの方、
 是非、御一読下さい。

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