半実話あやし奇譚(思いもよらない奇妙な体験)

烏目浩輔

まえがき

 本作『半実話あやし奇譚』を簡単に説明すると名前のまんまだったりします。半分実話のあやしいお話です。でも、それだけでまえがきを終えるのもアレですので、もう少し説明をば。


 僕は小さな店を切り盛りしている自営業者で、その職業柄というべきでしょうか、年間約七百人の初対面の方とお話をします。そういえば、僕が通っていた高校の一学年の生徒数は約四百人でした。高校三年間をとおしても、その全員とは話をしていません。そう考えてみると、年間七百人というのは、かなりの大人数じゃないかと思います。


 会話の内容は人それぞれ千差万別ですが、摩訶不思議なあやしい話を聞かせてくれる人もいます。怪しい、妖しい、奇しい。すべてあやしいと読む漢字ですが、すべての意味でのあやしい話です。


 それらの話を文章に落としたのものが『半実話あやし奇譚』になります。


 聞いた話を書き起こしたのであれば、本来は実話と記すべきかもしれません。しかし、そこは正確を期して、半実話とすることにしました。


 『半実話あやし奇譚』にはあえて事実と異なるフィクション部分を書き加えています。物語が単調にならないため。物語に臨場感をだすため。そして、話をしてくれた人の個人情報を隠すため。この三つを目的に拙策を講じてみたんです。結果、実話にもとづいてはいるものの、完全な実話ではない物語ができあがりました。


 ようするに、半分がフィクションで、半分がドキュメントです。まさに半実話なんです。半分実話のあやしいお話です。


 どこまでが真実で、どこからが嘘なのか。想像しながら読んでみてください。


 さらに正確を期すためにお伝えしておきますが、実話部分の裏はまったく取っていません。というより裏取りなんかできるわけないですし、そもそも事実であるかに興味がないんです。


 僕はかねてからこう考えています。


 あやしい話の虚実うんぬんを精査するのは野暮だ。なんでもかんでも明らかにしてどうする。あやしい系の話というのは、あやしいからこそおもしろい。


 ということで、実話部分の信憑性はグレーゾーンです。


 また、本作は前編、後編の続きものもいくつかありますが、基本的に一話完結の短編集です。書籍化されたエピソードだけ、気になったエピソードだけ、お好きなものを気軽にお読みください。

※書籍化されたエピードには【書籍化】とマークしてあります。


 最後に――


 各エピソードに出てくる個人名や団体名はすべて仮名です。同一名の人物や団体が実在していたとしても、本作とはまったく関係がありません。





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