その日に。

 遊佐未森氏の『夏草の線路』を聞きたくなる傑作。
 黙々と作業をこなす主人公につられて汗が吹き出そうでもあり、兄思いな妹にひとときの安息を感じたところでもあり。
 作者は鉄道愛の持ち主なのだろうか。枕木くらいは知っていても、その下に敷く砂利をバラストと呼ぶのは初めて知った。
 ひたむきで誠実な主人公にそっと寄り添いつつ、要所をきっちりしめる婚約者も良い。
 詳細本作。

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