★★★ Excellent!!! 「《《多分》》今年が、最後だ」 ──まだ、心の整理ができていないんだ。 三谷 朱花 毎年、その時間になると現れる一筋の光。 その光を待っているのは、後悔の塊。 たら、れば、もし、あのとき。 現実は変わらない。だけど、救われるときはきっとくる。きっと。 レビューいいね! 1 2020年12月14日 23:34
★★★ Excellent!!! 今年もまた、巡ってくる。「一夜のキリトリセン」の日が。 坂井令和(れいな) 『一夜のキリトリセン』の意味は……。 同題異話はこの話のためにあったのではないか。 切ないストーリー! レビューいいね! 2 2020年1月7日 08:19
★★★ Excellent!!! 今年もその日がやってくる 野々ちえ 八月の終わり。婚約者と実家に帰省した主人公はたったひとり、廃線になった駅の草を刈っている。いったいなぜ……? 照りつける太陽。セミの鳴き声。主人公の過去。寄り添う婚約者。夏の終わりの情景と、それぞれの想いが切なくもやさしい物語です。 たった一夜にだけあらわれる『キリトリセン』に、重なる心がとてもあたたかい。清らかな風に包まれるような余韻も素敵でした。 レビューいいね! 2 2019年12月4日 22:27
★★★ Excellent!!! その日に。 マスケッター 遊佐未森氏の『夏草の線路』を聞きたくなる傑作。 黙々と作業をこなす主人公につられて汗が吹き出そうでもあり、兄思いな妹にひとときの安息を感じたところでもあり。 作者は鉄道愛の持ち主なのだろうか。枕木くらいは知っていても、その下に敷く砂利をバラストと呼ぶのは初めて知った。 ひたむきで誠実な主人公にそっと寄り添いつつ、要所をきっちりしめる婚約者も良い。 詳細本作。 レビューいいね! 2 2019年10月13日 18:50
★★★ Excellent!!! 気持ちが読み手の心に届くファンタジーです。 岩瀬桃虎 なぜ主人公は草むしりを続けるのか? 深い理由と美しい風景描写に心が打たれます。 想いを乗せた『一夜のキリトリセン』。 あなたの胸に何かを残す物語です。 レビューいいね! 1 2019年10月10日 22:26
★★★ Excellent!!! 草香り、セミの鳴く田舎の夏。幻想的なキリトリセンの光景が胸に焼きつく。 DOI 切なく幻想的で、美しいストーリーです。 あまり書くとネタバレになっちゃいますけど、宮沢賢治の作品を読んだ後のような清々しさが胸に残りました。 幻想的な作品を支えているのは、確かなリアリズム。 夏の空気感。確立された世界観が、キリトリセンの幻想を支えています。 最終話の『仕掛け』にもやられました(検索してしまったw) プロ作家のアンソロジーの中に入っていても、見劣りしないのでは? レビューいいね! 3 2019年9月16日 18:02
★★★ Excellent!!! 一夜に走るキリトリセン。 古川 奏 暑い日の草刈りから始まる本作。 主人公の心にずっと残り続ける後悔。会話から、回想から、少しずつ明かされていく過去。 そしてやってくる「一夜のキリトリセン」。思いを吐き出すシーンは胸に迫るものがあり、心が震えました。 キリトリセンは何を乗せて、どこへ行くのか。見送る人と見送られる人、それぞれの気持ちが重なり合う瞬間がとても美しく描かれています。 少し不思議で、気持ちがあたたかくなるファンタジーです。 レビューいいね! 4 2019年9月3日 14:21
★★★ Excellent!!! その線はきっとまっすぐに。未来へと続いている。 薮坂 切なくて温かいお話を探しているそこのあなた。このお話こそ、あなたが探していたお話では? そう思わずにはいられない、本当に素敵なお話です。 たった一夜だけに現れるというその「キリトリセン」。あなたも追いかけて見ませんか? レビューいいね! 6 2019年9月3日 01:45
★★★ Excellent!!! 来年もまた、夏草薫るこの場所で。 wazzwallasis 一体主人公は、何をやっているんだろう? かわいい彼女も置いて、元気な妹の相手もせずに、ただ、汗を流して、草を刈っている・・・。 想いを噛みしめるような主人公の振る舞いの理由。それは、消せないあの日の思い出と共に、次第に読者に明らかにされます。そして迎えた、「一夜のキリトリセン」の夜。はたして主人公の心は届くのでしょうか? 冒頭から引き込まれました!そして次第に激しさを増して流れてゆくストーリーに、胸躍らせました! ゆうすけさん!夏の終わりに、なんかいい満足感がどかんときました! ああ面白かった! レビューいいね! 5 2019年9月2日 20:37
★★★ Excellent!!! 一瞬とそれから。キリトリとこれから。 新吉 キリトリセン、空を走るわけでもないのでファンタジーじゃないですよ。 だけどそれは一夜限りの幻のキリトリセン。幻だけど誰もそれをバカにしない。今年もくる、だから彼は草を刈る。 草は生き生きとどんどん伸びます。ある年の一夜と毎年恒例の草刈り。 寒かったあの日が嘘のように、そこにあったいろんなモノがなかったかのように草で覆われてしまう。あのときああすればよかったなんて何度も呟いた。個人的な思い出にも浸りながら読みました。 レビューいいね! 2 2019年9月2日 07:51