少しだけ季節外れの離島へのバカンス。2人だけの静かな時間が流れるこの世界は、まるでこの世の桃源郷のような優しい気持ちになれます。はじめて食べる郷土料理も。島民たちや自然のふれあいも。しかし、徐々に明かされていく2人の関係の秘密。すべてが良い思い出ではない。辛いことでも背負わないといけない。桃源郷での短いバカンスが、2人の記憶をより象徴している気がして、読んでいて哀愁を感じます。それが心地よく思うのか、そうでないのかは、きっと読むひと次第なのかもしれませんね。素敵な物語をありがとうございました。
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