概要
猫を探しに行ったはずなのに、何だかおかしなものに遭遇してしまった――
過去の事件が原因で心を病み、日々を無為に生きる七瀬。
ある雨の夜、彼女は心の癒しにしていた野良猫に会いに出かけた先で、不気味な男に遭遇する。
サラギと名乗るその男は、七瀬が可愛がっていた猫を『食べていた』。
以来、七瀬は何故か彼に付き纏われるようになる。
知れば知るほど、不可解な性質を現していくサラギ。
彼は一体何者なのか?
そして、七瀬に何を求めているのか?
一匹の黒猫から始まる、奇妙奇天烈複雑怪奇な物語。
ある雨の夜、彼女は心の癒しにしていた野良猫に会いに出かけた先で、不気味な男に遭遇する。
サラギと名乗るその男は、七瀬が可愛がっていた猫を『食べていた』。
以来、七瀬は何故か彼に付き纏われるようになる。
知れば知るほど、不可解な性質を現していくサラギ。
彼は一体何者なのか?
そして、七瀬に何を求めているのか?
一匹の黒猫から始まる、奇妙奇天烈複雑怪奇な物語。
おすすめレビュー
新着おすすめレビュー
- ★★★ Excellent!!!悪食の《猫》は不条理に愛された娘に執着する
とある事件からこころを凍らせてしまった七瀬は、可愛がっていた猫が喰われている現場に遭遇する。猫を喰らっていたのは驚くほどの美貌を備えた、素姓のわからぬ青年だった。七瀬は不要になった猫缶を若者にあげたところ、青年になつかれ、執拗につきまとわれるようになる。
それからというもの、七瀬のまわりでは殺人 違法薬物 などの様々な事件が起こるようになり、抗う術もなく彼女はそうした騒動に巻きこまれていくのであった。
サイコホラーとミステリーを組みあわせたこの小説ですが、とにもかくにも人物が凄い。
無感動でありながら意外にも情に厚い七瀬はもちろんのこと、みずからを猫と言い張ってやまない美男子のサラギが読者…続きを読む - ★★★ Excellent!!!これは良いサスペンスホラーです。
まんまですが、私は本作を良いサスペンスホラーだと思いました。
作中で事件が起こり、主人公がそれに巻き込まれて真相へと近付いてゆくというスタンダードな内容なのですが、物語全体を通してメリハリがしっかりしており、読んでいて退屈しません。お話の組み立てがとても上手いです。
キャラクターも魅力的で、読み始めた時点では主人公が謎を抱えており、ストーリーが進むにつれてそれがホロホロと解けてゆく感じが個人的にはとても好きでした。
全体的に「怖い」というよりは、「どうして?これからどうなるの?」となる、先が気になる系の話です。先が気になるという事は面白いという事だと思います。
描写と説明文のバランス…続きを読む