カラヴィンカの祝福

作者 鍋島小骨

細部にわたって設定が練られた神話の織りなす世界

  • ★★★ Excellent!!!

コンパクトにまとまった模範的なファンタジー小説でした。リーダビリティも高く、あっと言う間に読んでしましました。すごくよくできていると思います。細部にわたって設定が練られており、神話の織りなす世界観も読み応えあります。素敵な表紙と挿絵をつけて本にしたいくらいです。本物川小説大賞は深い!
「神は細部に宿る」と言いますが、その世界を際立たせるちょっとした細部の描写がもう少しあると、設定と世界観がより豊かになったような気がします。それは服装、食べ物、髪型、習慣なんでもいいのですが、日常当たり前にあるもので、でも我々には明らかに異質で心を躍らせるなにかがあるものです。
小説では過去の設定や世界観、登場人物をレゴのパーツのように自在に組み合わせて、全く新しく独創的なものを作ることができます。でも、そこにあえて手書きでなにかを書いたり、手作りのものを加えればさらに全体を際立つこともあります。
全くもって個人的な感想ですが、もっとマジックリアリズムに振って『アラビアの夜の種族』みたいなものにしてもおもしろいと思いました。

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