天唱鳥から始まる異世界の設定の説明とストーリーへの絡ませ方が上手く、始めて読む話なのに『これはそういう物だ』とストンと落ちてきました。丁寧かつ力があります。とても面白かったです。
世の中のおいしい物を全て食べるまでは死ねない
王宮に忍び込んだ暗殺者の頑な心を溶かしたのは血への渇望ではなく、虐げられた少女。暗殺者は少女と最愛の姉を重ねて…… きっと誰もが呪うためではなく、誰かを祝福するために生まれてくる。 そんな…続きを読む
何よりもまずこの作品で一番好きな一文。「おれを呪う力を、時には誰かを助けるために使ってもいいはずだ」忌まわれて故郷を出て、それっきり。孤独でいることが唯一好きな人に報いる道だと、長い時を独…続きを読む
短い字数の中でよくぞこれほどのドラマと映像美を盛り込めたと思う。 冷たく凍りつく季節感、謎めいた召し使い、そしてストイックにしてニヒルな主人公。一つ一つの場面の盛り上げ方が実に秀抜で、クライマッ…続きを読む
幻想的な雰囲気から始まるこの作品は、呪われた忌み子であるイールの視点で話が進んでいきます。彼の呪われた体質とそれを恐れなかった末姉の記憶、人を簡単に殺してしまう冷徹な男である主人公の残酷さが、と…続きを読む
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