無邪気な残酷さで優しく痛く紡がれるダークファンタジー

空が落ち、砕けた大地を舞台に時を止めた少女・ナージェと黒き棺に囚われた異形・イェンが旅をする壮大なダークファンタジー。

イェン視点で語られる柔らかで歪んだ世界は重く澱んだ空気に満ちてはいますが、気付けば飲み込まれ、薄闇に目を凝らし手探りで進む二人と一体となって先へ先へと読み進めてしまいました。

謎が解けたかと思えば、また謎が。
一つの旅の終わりは、また次の旅の始まりに。

この連鎖の行き着く先には何が待ち受けているのか?
元来の空の如き収束か、はたまた現在の大地の如き四散か、それとも?

謎多き世界に取り込まれて逃れられなくなる作品です。



イェンくんの活躍、楽しみにしてます!!

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