純文学風和風ファンタジー

 茶人の本元が最高の技術と器でたてた濃茶を味わい深く頂戴した。ただし、私自身は私服であり形式ばった作法もない。相手への敬意と礼は当然のこととして、ただ一杯の茶を楽しむ。
 完成された文章に、卑俗な舞台背景、そしていつからかわからないほど昔に起源を持つ民俗信仰。暗闇で妖しく光る主人公は、それら全てを抱き締める。