光かをる

作者 坂水

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★★★ Excellent!!!

 茶人の本元が最高の技術と器でたてた濃茶を味わい深く頂戴した。ただし、私自身は私服であり形式ばった作法もない。相手への敬意と礼は当然のこととして、ただ一杯の茶を楽しむ。
 完成された文章に、卑俗な舞台背景、そしていつからかわからないほど昔に起源を持つ民俗信仰。暗闇で妖しく光る主人公は、それら全てを抱き締める。

★★★ Excellent!!!

性交渉というのは、ある意味で最も現実的でグロテスクな「人間」を眼前に突きつける行為だと思うのですが、「かすみ燃ゆ」で放たれたかすみの光は、古色蒼然とした、おどろおどろしい寒村の中であったればこそ、より神秘的に照り映えたんだろうと思いました。

この無味乾燥とした、現代的でシニカルな視点持った二人の目には、全く同じものがまるで違って見えている。
それを見事に表現しきった坂水さんの筆力に改めて脱帽すると共に、何事も鮮烈な出来事になり得ない現代というのはやっぱり、つまらないもんだなぁ……なんて、思わされてしまいました……