想像を遥かに超える、胸が締め付けられるような「童謡ファンタジー」

 転生先の異世界は、「歌」が特別な意味を持つ世界だった――。

 主人公が異世界に転生します。
 しかし、特殊能力を得たわけでもなく、前世の知識を生かして大活躍するわけでもありません。
 主人公カイリは「前世の記憶を持ったまま生まれてきてしまった」というだけの、普通の少年です。
 むしろ、前世の死の恐怖を覚えているがために、人を傷つけることを極度に恐れ、日常的に武器が扱われるようなこの世界では「役立たず」と言えなくもない、そんな立場です。

 けれども、カイリの両親は暑苦しいほどの愛情たっぷりに彼を育ててくれ、村の人々も皆、優しい。カイリは、平和な毎日を過ごします。
 ――時々、「隠されている違和感」を感じながら。


 一番好きなシーンをご紹介したいのですが、それをするとネタバレになってしまいます。
 なので、言いたいのに言えません!

 あのエピソードは凄かった……!
 文章から伝わってくる温度に、ゾクゾクしました。
 研ぎ澄まされすぎた言葉が、心に響きました。

 物語の初めの頃からは、想像できない展開が待っています。
 騙されたと思って、「Banka2 俺の歌は、彼らのために」の最終話「第17話」までを、まずは読んでいただけないでしょうか……?

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