まだまだ読みたい、もっともっと読みたい、放課後対話篇の第三弾!

大人しくてクールというよりは草食系の月ノ下君。
そして頭脳明晰で黒幕的ポジションだけど、なんか不器用な星原さん。
この二人が学園で起こる不思議な事件や出来事を解決していく物語です。

ミステリーの謎解き要素、学園ならではの青春ドラマ、ちょっと変わった雑学要素のあるテーマ性。
これらが見事に絡み合い、独創的なエンターテイメントを作り出しているのが一番の魅力です。

善意でやっていたことがお金をもらった瞬間に意味合いが変わっていく不思議。
まわりの意見・雰囲気にたやすく呑み込まれてしまう人の心の不思議。
論理的なものに騙されやすい不思議。
弱者を名乗っている人がいつのまにか強者になっている不思議。

どれも今回のエピソードのテーマになっているものです(読み違えてなければ)。
こう言った事柄は日常生活でも散見される不思議なテーマでもあります。
そう言ったものを扱いつつ、読者にもちょっと考えてみてよと優しく導きつつ、しかも物語としてしっかりと面白い。

こういう作品はなかなかありません。
なんだか感想を語り合いたくなる作品でもあるのです。

もちろん主人公の二人の恋の行方も気になったりするのですが、それも含めて魅力いっぱいの物語。


語り口も軽やかで、どこから読んでもしっかり楽しめます。
ぜひ読んでみてください!

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