放課後対話篇3

作者 雪世 明良

45

16人が評価しました

★で称える

レビューを書く

★★★ Excellent!!!


 学園青春ミステリーである『放課後対話篇』はこれで三シリーズ目。しかし、物語は更に深みを増し登場人物達も個性が豊かになっています。

 学生が主役の『日常の謎』だけあり、青春としての面が前に出ています。ただ賑やかな物語とは一味違い、誰もが体験したことのあるような問題が主体として進んでいきます。現在学生の方も、在りし日を思い返す社会人の方も間違いなく楽しめるでしょう。

 敢えて言わせて貰います!是非とも読んで欲しい!読まれないのは凄く勿体無い……これは名作です!

★★★ Excellent!!!

主人公の少年が、個性豊かな友人達と共に校内の様々なトラブルを解決していくシリーズものの第三弾。

前回同様今回も主人公、月ノ下君の鋭い推理とツッコミは健在です。

今回扱っているテーマは、習俗や迷信、恐怖の心理などの「怪異」がおこる仕組みに通じる部分があるので、そういったジャンルが好きな方には特におすすめします!

他のシリーズにも言える事ですが、どの話にも作者の前向きなメッセージが込められているので読後の後味がとても良いです。

是非、読んでみてください。

★★★ Excellent!!!

言うまでもない事ですが本作は「放課後対話篇」「放課後対話篇2」の続編にあたります。
ですからまずは、そちらから読み始めていただきたい。

そうすれば、あまりに見事に活写されているキャラクター達の「成長」を堪能する事が出来るでしょう。
それはキャラクター個人の成長というわけではありません。
主人公・月ノ下真守を中心とした人間関係も、また成長、あるいはこれは「熟成された」と言うべきかも知れません。

前作二篇と同様、圧倒的な筆力で紡ぎ出される掲げられたテーマに対する、鋭い視点はそのままに、瑞々しく描き出されるキャラクター達はさらに魅力を増しています。

青春群像劇としても見事。
「放課後対話篇2」において「欠落の美」という言葉が出てきます。
まさに、学生という完成途中であるキャラクターたちの、どこか欠けた、いやどこか足りないと自覚しながらも、懸命に答えを探そうとしている姿に胸を打たれる事でしょう。

今回、ラストにおいて大きな変化を彼らは自分で選択して、そしてきっと「成長」するのでしょう。

見逃したくはありません――その瞬間を。

★★★ Excellent!!!

前作から引き続いての拝読です。

人一倍お人好しでまっすぐな性格の主人公・月ノ下真守。彼よりも少し実際的あり、豊富な知識を蓄えている頼れるヒロイン・星原咲夜。二人の高校生が学校内で起こる様々なトラブルを解決しながら、気づきや教訓を得てともに成長していく『放課後対話篇』シリーズの3作目です。

ミステリの楽しさ、社会的風刺の刺激、そして学園モノの醍醐味である爽やかな読後感を与えてくれるのが本シリーズです。本作は5つの短編で構成されております。(特に気に入った1編を選んで紹介するつもりでしたが、どれにするか決めかねるほど全篇が面白かったので全篇紹介したいと思います。)

1)「金の価値と「落書きの止め方」」
ヒロイン・星原さんの家の堀にスプレーで落書きされる事件を主人公・月ノ下くんが”金の価値”をうまく使って解決へと導くお話です。
個人の表現方法とそれを行う場所、そしてお金や他者からの評価という報酬について、とても勉強になるお話でした。
2)「怪談とアジテーター」
ある日、月ノ下くんがクラスのメンバー数人と肝試しをする計画が持ち上がった。しかしその肝試しを中止にしてほしいという依頼がクラスメイトの平井くんから月ノ下くんのもとへ来る。平井くんはなぜ肝試しを中止にしたいのか、どのようにして計画を中止にさせるかというお話です。「作り出された雰囲気にどう立ち向かうか」というテーマを、学園内にありがちな同調圧力に落とし込んでくれているため、誰にも理解しやすいです。また、本作には珍しいホラーチックなストーリーも見所です。
3)「幽霊部員とマクガフィン」
演劇部の部員に佐藤進くんという人がいる。しかし彼は幽霊部員のようで、演劇部の仙川さんは彼の姿を一度も見たことがないらしい。仙川さんの依頼を受けた月ノ下くんと星原さんは、幽霊部員・佐藤くんの正体を突き止めることになりーー。
興味を惹かれる謎… 続きを読む

★★★ Excellent!!!

大人しくてクールというよりは草食系の月ノ下君。
そして頭脳明晰で黒幕的ポジションだけど、なんか不器用な星原さん。
この二人が学園で起こる不思議な事件や出来事を解決していく物語です。

ミステリーの謎解き要素、学園ならではの青春ドラマ、ちょっと変わった雑学要素のあるテーマ性。
これらが見事に絡み合い、独創的なエンターテイメントを作り出しているのが一番の魅力です。

善意でやっていたことがお金をもらった瞬間に意味合いが変わっていく不思議。
まわりの意見・雰囲気にたやすく呑み込まれてしまう人の心の不思議。
論理的なものに騙されやすい不思議。
弱者を名乗っている人がいつのまにか強者になっている不思議。

どれも今回のエピソードのテーマになっているものです(読み違えてなければ)。
こう言った事柄は日常生活でも散見される不思議なテーマでもあります。
そう言ったものを扱いつつ、読者にもちょっと考えてみてよと優しく導きつつ、しかも物語としてしっかりと面白い。

こういう作品はなかなかありません。
なんだか感想を語り合いたくなる作品でもあるのです。

もちろん主人公の二人の恋の行方も気になったりするのですが、それも含めて魅力いっぱいの物語。


語り口も軽やかで、どこから読んでもしっかり楽しめます。
ぜひ読んでみてください!

★★★ Excellent!!!

前作「放課後対話篇2」から引き続きの拝読です。

月ノ下と星原の二人はあいかわらずの名コンビ。
そして、本作品では、明彦や日野崎といった二人を取り巻く仲間との絆がどんどん深まっていると感じます。
知識と切れの良さ、本質的に優しく、誰も傷つけないよう問題を解決していく姿など、本当に彼らは学生の鑑と言えます。

個人的に今回の章で一番気に入ったのは「心理テストと疑似相関」。
妹想いの日野崎の暴走振りが面白く、本作品の中では一番コミカルだと感じました。

主人公の月ノ下とヒロイン星原が前作よりほんの少しだけ距離を縮めるその微妙な塩梅、これはなかなか狙ってできる技ではないと思います。
作者様の並外れた感性と計画性、そして何より登場人物が自ら動いていることが生み出した成果だと確信しております。

素晴らしい作品に会えてとても嬉しかったです。
ありがとうございました!

★★★ Excellent!!!

放課後対話篇シリーズ③
日常ミステリー。

主人公の月ノ下君とヒロイン星原さんの安定した存在感と、軽快でコミカルな会話。
その仲間たちも個性的なキャラクターの持ち主で、読者を飽きさせることはありません。

寧ろシリーズが進むにつれ、テンポのいいストーリー展開を存分に楽しむことができます。

シリーズ③で特に印象に残ったのは、『「弱者の強み」と見えない監視者』です。
強い立場の場合攻撃本能が現れ、弱い立場の場合自己保身となる。
人間の本性や虐めの構図に鋭く斬り込んでいます。

主人公とヒロインの関係性も素敵ですが、私は日野崎さんの人間性に惹かれました。

――「ただ正直に、自分の気持ちにまっすぐに生きること」

簡単なようで難しい、でも、そうありたいですね。



★★★ Excellent!!!

それぐらいスルスルと読めてしまうシリーズ第三段。
自信をもってお勧めできます。
というかこのシリーズ、合計で56万字もあるのが信じられない。
遅読の私が今月半ばから読み始め、あっという間に読み終えてしまったのですが、本当に楽しかったです。読み終えてしまったのがもったいなく感じます。

雪世さん、是非続編をお願いします。

★★★ Excellent!!!

放課後退魔篇シリーズの三作目です。
ここから読まれても問題はないように構成されています。
しかしやはり、一作目から読まれることをオススメします。

主人公の男女のペアが学校内の厄介事を知識や機転、友人の協力で解決していきます。
その厄介事も、誰もが経験したであろう身近なこと。
それだけにリアルに苦しみが伝わってきます。

この三作目は、前作や前々作よりもさらにキャラクター達がイキイキとしています。

殺人も超能力も出てきませんが、作者の卓越した文章力と確かな構成力でグイグイと読ませます。

ぜひ、ご一読を。