たとえば十年後「この日」はどうなっているのだろう

夏の夜。
突然の失恋。――なぜ今日、「この日」だったのか。
呆然として帰宅する主人公・真紘くんを呼び止めたのは、近所に住む幼馴染の穂高くん。大切な大切な親友。一年のうち、たった一度しか来ない「この日」とはこの穂高くんにとって・また真紘くんにとっても重要な、ある特別な日だったのです。
本心とは裏腹に、初めてとった違う行動。彼を想ってついた嘘。傷ついて、修復して。誰にも邪魔されない、ふたりの少年の友情がとても心地よいです。
でも、一年後……その先の五年後、もっともっと先の十年後……二人の関係とは。これは読み手の数だけ無限に想像と可能性が膨らむはずです。でも、十七歳の今年はまだ……親友同士の、特別な日なのでした。
ステキな物語をありがとうございました。