変わりゆく世界、巡りゆく宇宙と……

地球を見限り月へと移住した人々。荒廃した土地で懸命に生きる人々。
環境と運命とに翻弄されながらも、自身の役割を見つけ強く逞しく生きていく姿を描いた群像劇。

いくつもの人間の波乱万丈な人生。
それらは決して点ではなく……強い絆で紡がれている。

SFでありながら、古典的な風習も感じさせる絶妙な世界観が、未来でありながらとても良い塩梅で懐かしさを添えています。

すべての登場人物、それぞれの抱える問題が、場所を変え、時代を超え、途絶えることなく続いていく様子が、じわじわと深い希望を与えてくれました。

時にどうにも超えられない壁にぶつかり挫けそうになりながらも、かすかな光明を見出していく「人」の姿に何度も何度も感動しました。

映画で見たいと思うほど素敵なSF群像劇でした。

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