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概要
想像の中だけが、僕に優しい世界だった。
母親に全てを無視されて、トイレの金具に、リボンを巻くように裸で繋がれていたスティーブン。違う部屋から時おり聞こえてくる赤ん坊の笑い声と、ママの優しい声を想像の中で自分のものにしていた。ママに突き飛ばされた時に見た夢に、子熊のスティーブンが出てきたところから全てが狂い始めていく。色鮮やかに狂い出す空間の中、夢の住人たちに「スティーブンはどこ?」と問いつづけた。童話のように可愛らしく、悪夢のように恐ろしい醜悪な世界で、加速する悪意と無垢な愛情が交差するお話です。
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