初めてラノベを読んだ時の感動を。


この作品はラブコメを目指して書かれていますが、相反するジャンル愛を持つ文芸部の少年と少女が相手にそのジャンルの良さを分かって貰おうと奮闘する学園ジャンルラブストーリーです。↑一部語弊有り

ラノベが大好きな宮藤修也少年はその魅力を世界に拡める為に、ラノベが大嫌いなミステリー好き少女、二階堂絵理奈をラノベ好きにさせようと奮闘するが……どちらかと言うと、二階堂さんの方が主人公にミステリーの良さを理解してもらう為に頑張ってます。

ラノベ押しと思わせといて…アンチラノベの要素も有りつつ、ミステリーを凄く押して来ます。ミステリー好きからすれば語るまでもなく理解出来るのですが、主人公の少年は頑ななまでにミステリーを否定します。

前半部の学園ドタバタ劇から一転して中盤からはミステリーさながらの怒涛の展開に、ミステリー好きはその展開形式に歓喜。ラブコメラノベ好き読者はやや困惑するかも知れませんが、ラノベvsミステリーの構図からすると、ある意味それが正しいとも解釈出来ます。

ミステリーの様な伏線はありませんが、中盤以降の怒涛のキャラの掘り下げはミステリーの真相解明パートの様。

それぞれが抱く過去、そして…それに至る動機が語られた時、ラブは動き出す…。

そして主人公…昔の方が性格が良いというミステリー。ラノベ嫌いのヒロインの方こそ実は的な展開……僕らが昔、ラノベを読んで感銘を受けたあの頃の感覚を思い出させてくれるそんな作品です。

個人的にコメントでも書きましたが…作中作などの具体例があればもっと好きが伝わってピンと来たかも知れません。

ミステリー食わず嫌いなそこのあなた…何もお堅いミステリーだけじゃなく、ラノベ感覚で読めるミステリーもありますので、この機会に彼等が語った好きを、食わず嫌いにならずに探してみてはどうだろうか?

ラノベ好きはミステリーを。

ミステリーマニアはたまにはラノベで息抜きでもどうかしら?

貴方の昔感動した大切な一冊を思い出してみよう。

(そう言えば私は…桜庭一樹先生のラノベ、ブルースカイでした。)

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