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概要
清らかな尼になる気は毛頭ないか。天狗の声に、少女は迷いなく顎を引いた。
籠作りの少女カズラは、深い竹林の奥で大名の娘シラユリの命を受けた若い衆に襲われた。必死に逃げ、崖から転げ落ちた先でカズラを救ったのは――山伏装束に葉の団扇、一本歯の高下駄をはいた真っ赤な顔の大男。山虎坊と名乗る天狗だった。
山猿と罵られる少女と白百合と称えられる大名の娘、あるいは籠職人と籠の鳥。人を捨てるほどの憎しみに身を焦がすふたりの少女と、それを見守る天狗の物語。
山猿と罵られる少女と白百合と称えられる大名の娘、あるいは籠職人と籠の鳥。人を捨てるほどの憎しみに身を焦がすふたりの少女と、それを見守る天狗の物語。
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