図書室の彼のひみつ

秘密があると誰もがその秘密が何なのか知りたくなるのが性ですよね。今作もその秘密を解き明かしていく軽めなミステリーです。

学園、図書館、秘密。まずこのワードだけでもそそるでしょうが、これにさらに恋愛が加わり、謎を解きつつ恋する乙女の迷走が見られます。もどかしくて脆い、それでいて温かく心に固く張り付く。これを明確に表現しています。

魔法×ミステリーでありながら恋愛の要素も含まれる今作を読めば満足する読了感を味わえると思います。是非是非～。

じゃんけんに負けたせいでまったく希望しない図書委員となり、金曜日の放課後に図書室に通うはめになった由花。けれども、そんな彼女はいつも本を借りに来る後輩の男の子、月島君が気になり始めます。

中性的な美しさを持つ彼は、由花の心を波立たせる気になる言動を見せます。
極めつけは、彼が昼ご飯を食べているところを誰も見たことがないという噂。昼休みに彼を見つけた由花は噂の真相を確かめたくて思わず彼のあとをつけますが……。

月島君のかかえる「ひみつ」とは、作品ジャンルが現代ファンタジーとなっているとおり、少し不思議なものでした。
けれど、そのひみつのせいで月島君は誰も打ち明けることのできない辛い思いを一…続きを読む

不本意ながら図書委員に任命された由花。そんな彼女は一人の後輩の事が気になります。
綺麗な顔立ちで物静か。それにちょっとミステリアスな雰囲気の彼に惹かれていき、次第に距離を縮めていきたいと思うようになります。
ですが距離が近づくと言うのは、必ずしもいいっ事ばかりとはか限りません。彼の秘密を知ってしまったその時、それまでの関係が一変してしまいます。
気になる人の大きな秘密を知って、その時由花がどんな答えを出すのか。少し不思議な恋模様となっています。

ですが、相手の彼には秘密がありました。それを知ったとき、主人公はどんな答えを導き出すのか。淡く切ない、そしてちょっぴり不思議な青春の香りを感じました。

本が好きなわけでもないのに、ジャンケンで負けて図書委員をやることになってしまった日向由花。
面倒臭いと思いながらも、いつしかよく本を借りに来る後輩、月島直翔の事が気になり始める。中性的でどこか不思議な雰囲気を持つ月島くんに、だんだんと惹かれていく由花。
だけど彼、どこか変わっている。人嫌いなのか、周りと壁を作っているみたいだし、昼食はいつも一人で食べている。そんな彼には、何か特別な秘密があるようで……