第21話
§17 補稿・その他
・BIG6
Second Lifeにおける最低限のルールというべきものが、この「BIG6」というものです。正式にはコミュニティスタンダードといい、6カ条からなっています。
以前はSecond Lifeに限定したものだったはずなのですが、現在はリンデン・ラボの企業方針でもあるようです。
内容も2007年の日本語版リリース当時のものとは変わっているようです。変更点について詳しく言及できませんが(昔のものが確認できないため)、例えばアバターの全身を透明化することなどが禁止されていたと思うのですが、その項目は今はありません。メッシュボディやヘッドを使用するのに全身を透明化する必要が出てきたこともあるのでしょう。昔のBIG6を記憶していて、それはBIG6違反だと指摘しても、実は現在では違っているということもあり得ますので、長く続けているユーザーは確認しておいた方がいいかもしれません。
また新しいユーザーのかたもコミュニティなどではBIG6厳守とされていますので頭に入れておいた方がいいかもしれません。
https://www.lindenlab.com/legal/community-standards?lang=ja-JP
・インベントリ
アカウントひとつ毎にインベントリが用意されています。
一般的なMMORPGなどではすぐに持ち物が一杯になって、容量を増やすのに課金したり倉庫キャラを作ったりする必要がありますが、Second Lifeではその心配がありません。
多い人では数万、数十万のアイテムをインベントリに入れています。ただあまり持ち物が多いとデータを格納しているサーバーからの読み込みが遅くなる場合もあります。
2007年の日本語版リリース当初からアイテムの名前はアルファベットと数字、一部の記号のみが使える状態ですが、フォルダ名に関しては日本語も使えるようになりました。ビュワーを日本語版にしていると「衣類」や「テクスチャー」「オブジェクト」といったフォルダ名があると思いますが、自分で作成したフォルダにも日本語が使えます。
・フレンド登録
Second Lifeで仲よくなった人と友達になりたいときは、相手の名前か身体を右クリックしてプルダウンメニューの中から「フレンド登録」を選択します。登録依頼ウィンドウが開きますのでそのまま送信してもいいですし、一言メッセージを書き加えてもいいと思います。承認されると相手のオンライン・オフラインがわかり、フレンドリストに名前が表示されます。
自分のオン・オフを知られたくない場合隠すこともできます。しかしせっかく友達になった相手ですからそういう状態にはなるべくしたくないですね。
・フレンドリスト
フレンドリストはツールバーのボタン「人」で呼び出します。
ウィンドウにはいくつかタブがあり「近く」は同じSIMにいるユーザーが表示されます。画面上では見えなくても同じSIMに人がいるのがわかればそこに行ってみることもできますね。
「グループ」タブでは自分が参加しているグループがわかります。グループを右クリックして「アクティブ」にするとグループタグが名前の上に表示されます。
・テレポート、移動
SIMの集合した大陸、メインランドではSIMをまたいで歩く、走る、飛ぶといった移動ができます。同じようにプライベートアイランドでも連結しているところはSIM間の移動ができますが、連結していないSIMにはテレポート以外では行くことができません。
世界地図を開いてSIMをクリックしてテレポートするか、Second Life内の座標、SLURLをアイテム化したランドマーク(LM)を使ってテレポートする必要があります。
またテレポーターという特定の場所に飛ぶアイテムもあります。
居心地のいい場所、景観のいい場所を見つけて、そこに友達などを呼びたいと思うこともあるでしょう。そんなときは、例えばフレンドリストの友達の名前を右クリックすると「テレポートを送る」という項目があります。逆に送られてくると「テレポート」「キャンセル」を選択できます。
・ユーザーの平均年齢
これまでにもお話してきたように、Second Lifeに参加できるのは16歳以上です(それ以下の年齢のユーザーにはチャイルドグリッドがあります)。ですから一般のオンラインゲームと比べれば平均年齢が高くなるのは当然といえますが、チャットなどコミュニケーション中心の世界ということもあって、Second Lifeの日本人ユーザーの平均年齢はかなり高いようです。昭和や70年代、80年代の音楽を流すお店が人気だったりすることからも30代、40代のユーザーが中心になっているのはわかるでしょう。もっとも2007年の日本語版リリース時でも定年退職したというユーザーがチラホラいましたし、ビジネスとして仮想空間を活用しようとSecond Lifeを始めたユーザーはそれなりの年齢の人が多かった印象もあります。
話題によっては世代間ギャップがないわけではありませんが、年齢を気にせずに楽しめる世界であることは確かだと思います。
・ネカマ
オンラインゲームに限らずネットの世界にはつきものの「ネカマ」「ネナベ」。
けれどSecond Lifeにおいては一般のネット世界とはちょっと違った感覚ではないかと思います。
というのはSecond Lifeでアバターにおしゃれをさせようと思ったら、圧倒的に衣類のアイテムが多い女性アバターになる方が楽しいのです(衣類の種類が多いというのは現実世界でも同じですが)。ですので、中身は男性ということを隠さず女性アバターを常用しているユーザーも少なくありません(女性アバターでありながら男の声でボイスしていたりします)。
また「第二の人生」ということから、現実では実現できない理想の自分として異性アバターになりきっているユーザーがいることも確かです。
・スマホ
Second LifeはPCでプレイするのが基本となっています。
2007年の日本語版リリース当時はデスクトップのPCでも一般家庭向けのモデルではグラフィックなどでパワー不足な環境でしたが、現在ではノート型でも快適にプレイできるようなモデルが普通になってきています。
一方でPCは持たずスマートフォンでインターネットをしているユーザーも多くなってきています。
スマホ以前、ケータイからログインするビュワーも作られたことがありました(もっともチャットのみなど機能はかなり限定されていましたが)。スマホが普及すると共にスマホ版のビュワーもサードパーティーから出されていて、スマホからSecond Lifeにログインするユーザーも増えてきました。
ただしiOS版はほぼチャット機能に限定されているようです。というのもSecond Lifeの全機能を有効にするとアダルトアプリとされてしまうから、という噂があります。アンドロイドアプリに関してはほぼ全機能が使えるものが作られているようですが、PC版でもスペック要求の高いSecond Lifeなのでサクサク遊ぶのには適していないようです。
・Second Life2?
リンデン・ラボがSecond Lifeとは別に開発・運営する仮想空間、それが「Sansar」です。
数年前からSecond Lifeユーザーの間では「SL2(SLはSecond Lifeの略称)」として話題にのぼり始め、2016年に3DCGソフトMAYAユーザーに限ったクリエイターテストヴァージョンがスタート。2017年夏にβテストヴァージョンが当初の予定より1年以上遅れて公開されました。
当初は現在のSecond LifeはSansarに吸収されるのでは? といった予想がされたりもしましたがリンデン・ラボは両方共に維持していくことを表明しました。
SansarはVR機器の使用を前提としていて、より没入感のある仮想世界を目指しています。アバターや世界を構成するものもすべてメッシュで作られていてプリムではありません。そのためSecond Lifeから移行する場合、アカウント情報のみでアバターやインベントリの中身といったものは持って行けません。
β版公開でわかったことは現在のSecond Lifeと同じように遊べるようになるまでまだまだ時間がかかりそうだということと、根本的に思想の違う仮想空間であることです。端的にいうとSansarは箱庭ゲーム寄りで、アバターや家・部屋を飾って楽しむ方向に感じられます。
またSecond LifeではVRの導入は断念されましたが、それ以外のSansarで実現されている技術はフィードバックされていくようで、以前懸念されていたのとは逆にSansarがSecond Lifeに吸収されるのでは? という意見も出始めています。
https://www.sansar.com/
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