第12話

§8 買い物


 Second Lifeの楽しみのひとつに買い物があります。

 アバターの服や髪、家や建物、車や船などの乗り物、そのほかさまざまなものがSecond Lifeの中で売られています。

 そしてそれらはあなたと同じユーザーが作ったもの。

 ここでは買い物の楽しみ方を簡単に説明しておこうと思います。


 その前に、買い物にはSecond Life内通貨L$(リンデン・ドル)が必要です。課金して買うこともできます。ビュワー上部右側にL$購入ボタンがありますし、オフィシャルサイトからログインしてダッシュボードからも購入画面に進めます。

 運営会社であるリンデン・ラボはアメリカの会社ですので、課金もアメリカ・ドルになります。クレジットカードを利用することで日本からでもそのまま課金できますが、円・$の為替レートに価格が左右されます。


 Second Lifeでは誰もが何かを作り、それを売ることができます。しかしもの作りが得意な人、そうでない人がいるのも事実です。また服を作るのが得意な人、建物を造るのが得意な人と得意分野もあります。もの作りを中心に活動しているユーザーをクリエイターと呼んでいます。

 クリエイターは自分で作ったものを販売するためにショップを経営していることが多く、衣類が中心のブティック、髪が中心のヘアサロン、家具などのファニチャーショップなどさまざまなお店があります。

 欲しいものを検索で探してみるとそれを売っているお店がリストアップされてくるでしょう。テレポートボタンでそこに飛んでみるといいでしょう。

 ショップは個人が運営する独立した店舗から、ショップが集まったモール、一定期間開催されるイベントなどがあります。


 衣類や髪の場合、商品を購入する前に試着できるデモ商品があります。たいていは無料ですが(料金がかかる場合も1L$などの低料金です)、デモの文字が刷り込まれていたり、頭の上に箱が表示されたりします。デモで試して気に入ったら商品版を購入してみましょう。購入した商品はインベントリに入ります。どれが購入した商品かよく分からない場合はインベントリウィンドウの「最新」タブを開いてみるといいでしょう。

 商品の中にはパッケージ状態で、改めて開く必要のある物があります。アバターに持たせる(装着)ことでオートで開くものもありますが、アイテムをクリックして開くタイプもあります。また地面や床に置いてクリックするタイプもあります(アイテムを右クリックしてプルダウンメニューから「開く」を選択)。この場合、アイテムを出せる場所が必要になります。サンドボックスなど自由にアイテムを置ける場所に行く必要があります。


 ショップ以外での買い物もできます。それがマーケットプレイスです。Second Lifeのオンラインショップといえばわかりやすいでしょうか。ログインしたままマーケットプレイスのサイトを開いて買い物することもできますし、オフライン状態で買うこともできます。

 Second Life内にショップを持たず、マーケットプレイスだけで販売しているというユーザーもいます(もちろん逆も)。

 マーケットプレイスではほかのユーザーにプレゼントするために購入することもできます。というのは、Second Lifeのアイテムは修正、コピー、再版・プレゼントという3つの項目が選択でき、クリエイターはそれを所持したユーザーに許される範囲を決定できます。ほとんどの商品で再販・プレゼントが許可されていないので、自分のインベントリの中のアイテムを誰かにプレゼントできないのです。マーケットプレイスでは購入の段階で特定の相手に配達されるようにしているわけです。

 マーケットプレイスではジャンルごとに商品を閲覧でき、気になる商品のクリエイターごとのページに飛ぶこともできます。

 とにかく販売されている商品が膨大で、見ているだけで疲れてしまうかもしれません。


https://marketplace.secondlife.com/


 一方Second Life内のショップでは、LB(ラッキーボード)やグループギフトというサービスも行われています。LBはユーザーネームの最初の文字で当選するギフトです。5分や10分という間隔で文字が変わるので、自分の文字が出るまでLBの前で待ち構えているという形になります。グループギフトはショップのグループに加入することでギフトをもらえる権利が発生します。季節ごとなどにギフトを出しているショップが多いです。

 課金していない初心者などはこのギフトで当面の着替えを手に入れることが多いでしょう。ギフトに関してはSecond Lifeの話題を中心に扱っている「ソラマメ」というブログサービスで取り上げているユーザーが多いので、ブログをチェックしておくといいでしょう。


http://tec29.com/


 2007年の日本語版リリース時にSecond Lifeを体験したという人にはフリービーという無料アイテムを集めたショップがあったことを憶えている人もいるでしょう。Second Life内で作られているおよそすべてのジャンルのアイテムが無料で手に入る、初心者には便利な場所でした。

 ユーザーが多く集まる場所でもあり、SIM転売のためにトラフィックを上げる役目も担っていたようで、SIM転売で収益をあげるビジネスモデルが下火になると共にフリービーは激減してしまいました。また現在はマーケットプレイスで0L$商品を探すこともできるので、なおさらフリービーショップの存在価値は失われていると言っていいでしょうし、フリービーに置いてあったアイテム自体が2007年以前の古いものばかりだったというのもショップにユーザーが足を運ばなくなった原因かもしれません。

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