宇宙ファンタジー

@mumei-sun

第1話 今ここにあるすべてから

その時、私は見た。

光の片隅かたすみに、大きな希望きぼうが舞い上がるのを。



私は、どういうわけか、とても苛立いらだっている。

多くのものが私の日常を侵食しんしょくし、その間の時間をうばうから。

「何もおかされない現実など、ありはしない。」

ある人はそういうだろう。


だが、私はそうは思わない。

私は、私の現実を生きる。

ヒトために、自分を犠牲ぎせいにしてなるものか。

「この世界に一矢いっしむくいてやる。」

そうさけんで、こののがさず、多くの雑念ざつねんを手放し、さらなる世界へと広げようとする。


雲が晴れ、心のすき間に風が入り込んだすえに、また多くの時間が生まれる。

その創造的そうぞうてきな時間は、新しい宇宙を作り、その世界は自らを大いに輝かせる。

たましいを込めて、その世界に注力ちゅうりょくすれば、きっとこの世界も、もう少しよくなると信じて。



私を取り巻くすべてのものを、すべて振り切ってみせよ。

そこにあるものだけでなく、そこに無い物も引き寄せて。

かつてあった記憶を紐解ひもとき、多くのたましいたちの行く末を込めて。


宇宙のとびらよ。

開け、ファンタジックに。


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