第10話 青春の一ページ


会いまみれて地球ここに来て 愛にまみれて宇宙を去る


孤高の人々ココにあれど 個々の力を入れ混ぜ 支える


最大の悪工来りて 軽々しくも屈して 愛を学ぶ


それが人の摂理 世の中の青春の一ページ















*「‥もう、いいの?」


金色の妖精が訪ねた。


「いや…まだだ」


私は答えた。



*「どうしようもなくなったら、助けてあげるから。

 でも、もうどうしようもなくならない体験は、私はしたくないのよねえ~」


「…どういう意味だ?」


私は尋ねた。



*「あなたがどうしようもない時、助けてくれたでしょ?

 だから今度は私が助ける版…倍返しにしてあげる。」


「助けなど要らな………」


そこで私は急遽、空をかすめた。

違和感がする。





――義務感にさいなまれているかもしれない。








「……要る。助けは要る。だから来てくれ。

 私が、新しい世界を想像することを、愛を以て助けてくれ。」


*「‥うん。喜んで」





その妖精は、もうここには居なかった。





つづく

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