アスクレピオスの守護をうけた娘、医道と恋の道を行く。

医師だったギリシャ人の父と、ローマ人の母の間に生をうけたレティシアは、立て続けに両親を喪い、母親の親族を頼って故郷の村を後にした。医師としての教育を父から受けて育った彼女は、気丈な女性だが、美しい娘には危険がいっぱい……。ローマ人元老議員の別荘の庭先で襲われかかった彼女は、通りかかったその家の嫡男ヒルベウスに助けられる。ところが、初対面でヒルベウスが彼女に放ったのは、とんでもない暴言だった……

つい主人公二人の動静に目を奪われてしまいますが……古代ローマの社会、身分制度や風俗、医学はもちろん、衣食住や軍事、周辺諸族との関係まで、詳細に描かれていて、安心感がありました。その上で描かれる、レティシアの医師としての使命感に好感がもてます(応援したくなります)。彼女自身が抱えた心の傷や、ヒルベウスの兄弟間の葛藤、それらが解決に至る経緯も、納得のいくものでした。
そして、全編を通して描かれるロマンスが……甘いです。トキメキます。恥ずかしくなってきます(←誰が?)。
読後感も甘々で、楽しく読ませていただきました。お幸せに〜。

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