この二人の関係はファンタジーだ!

 性的マイノリティーである、渚(ゲイ)と夏希(レズビアン)はひょんなきっかけで同居することになる。
 非常にデリケートな題材を扱っていながらも、この作品は読んでいる者に心地よさを与えてくれる。一方で、ちゃんと性的マイノリティーゆえの二人の等身大の悩みがストレートに伝わってくるのは、作者様の卓越した手腕と伝えたいという情熱によるものだろう。
 この作品が心地いいのは、きっと渚と夏希の関係が、男と女を超えた人対人の関係だからではないだろうか。
 ありそうでない二人の関係。これをファンタジーと言わずにいられない。
 現代社会のどこかに存在するかも知れない心地よいファンタジー世界を、この作品を通して思う存分感じて欲しい。

その他のおすすめレビュー

へろりんさんの他のおすすめレビュー48