頭領は今日も溜息を吐いている　ー港町狂騒曲ー

　『ミカゲ』と言う組織の頭領レイは、短気で喧嘩っ早い貴族のお姫様ミオを伴って、世界中を巡って旅をしている。
　帝都である噂を耳にしたレイは、港湾都市『ドノヴァ』に立ち寄る。
　ある日、ミオが巻き起こすいつもの騒動が切っ掛けで、とある冒険者の殺人事件と遭遇する。
　やがて殺された者達が、とある商会が依頼していた、胡散臭い仕事に係わっている事が判明した。
　それらを調べていく内に、帝都で耳にした噂の、人を狂戦士にする『ベルセルク』と言う薬物の話が本当だった事を知り、本格的に関わる事になる。
　そして幾つかの組織の思惑が交錯する中、二種類の薬物『ベルセルク』と『エロース』が引き起こす騒動が、やがてドノヴァ全体を包み込む大事件へと発展する。
　一方レイ達は、その大事件解決の為に、衛士のサイラス達と共に、ドノヴァ中を奔走するのだった。