経過時間は一時間、密度は……

主人公の「俺」が、深夜のコンビニで練乳アイスを買って帰宅し、食べるまでのお話です。

簡単にまとめると、一行で終わってしまうのですが。その間の描写の密度が、実に濃い。破けたビニールが貼りついて、なかなか取れないイライラ感。すれ違う自転車の鈴の音、溶けたアイスのべたっとした甘さ。最後は回想まで。

集中して読ませるリアリティがあります。

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