俳句のようなもの

作者 青丹よしお

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★★★ Excellent!!!

鳥肌の立つような絶景から、日常のホッコリする風景まで。
作者様の情景を切り取る視点にセンスを感じます。

夜のクジラや、枯木に星空で花に見立ててみたり。
なんだか写真や絵画の個展を見ているような、そんな感覚になります。

句の意味や解説がついているのでとても解りやすく、初心者にとっても敷居が低い入りやすい良作です。

是非、好きな一句を探してみてください。


★★★ Excellent!!!

まず拝読して「俳句の世界ってこんなに色鮮やかなんだ」と驚きました。

正直に申し上げると、俳句にさほど触れてこなかった私にとって俳句の世界はもっと水墨画のようにモノクロで、侘びだとか寂びだとか、どこか枯れた趣のある世界だと思い込んでいました。今になってみればそれはたった一面を見ていただけに過ぎなかったわけですけれども。

作者様の俳句は、
時には日なたぼっこする猫のように飄逸なところがあったり
時には初夏の入道雲のように躍動感に溢れていたり
時には月夜に鯨の歌が響く幻想的な物語が重なって見えたり
時には枯木に灯る星あかりに世界の不思議や美しさを垣間見たり
一言でいえば『変幻自在』といったところでしょうか。
穏やかでいて、でも常に挑戦しているような。個人的には"枠に囚われ過ぎない自在の境地"といった言葉がしっくりときます。

ともすれば抒情も強すぎると刺激的になってしまうものですが、この作者様の描く世界はまるで一幅の絵を眺めているときのように穏やかで、吟味された一語一語から伝わる繊細な余韻は心に優しく沁みいるようです。

この浪漫と抒情漂う優しい世界を、
現代社会を生き抜く全ての皆さまに、
オススメさせていただきます。

★★ Very Good!!

追記 2019年5月6日
 何度見ても、目次の体裁が、読みやすいし、便利です。
 大野城みずきは、見た目を露骨にまねすることは極力控えていますが、この目次の体裁は今日からまねします。謝ります、ごんめんなさい。★二つです。

2019年4月26日 22:07
 大野城みずきは、小説を書いていて、詰まったときは、この句集を読みます(まだ、すべてに目を通していないので、★一つとしました)。

★★★ Excellent!!!

 第一句「春の雨湯のごとたぎちけぶりけり」を開いた瞬間、これは、と電流が走りました。
――これは、文句なしにうつくしい。求めていた日本語だ。
 というわけで、数日かけて全句拝見致しました(2018年11月16日時点)。
 芯の通った、さびさびとした日本語。それでいて時にひょうげたユーモアやまろやかな愛らしさもあり、俳諧のさまざまな妙味を、さまざまな角度から万華鏡のように楽しませて頂きました。
 また、参考句や典拠がたいへん多岐に渡っていらっしゃることに敬服。私が漢詩を囓っていた経験があるので、とくにそのエピソードが出てきたときは嬉しくなりました。
 以下、個人的に好きだなあと思った句を挙げさせて頂きます。

春の雨湯のごとたぎちけぶりけり

朧月或緑の龍ひそむ

逝春をしづかにわらふ人は誰

腥きもの埋もれけり雪の中

さびしかろ雪降る池に舞ひおりて

目眩く夏は穂麦の朱きより

ここに来て人恋しさや三十三才

春の山古事記の民も遊ぶらん

振向いて見返る猫や月の下

もみづるや饂飩に七味唐辛子

猫はさぞ後の世かけてひなたぼこ

あなかしこ蚯蚓の跡を御目汚し

逝春や岸を離るゝ鴨の声

毒親の縁断ちし身や鰒汁

呼合ふや霜々の聲星の聲

春めくや馥郁として帋の屑

青空や水田にゝほふ桃の花

梅が散り桜が散るや山笑ふ

春深し仔犬隠るゝ草の陰

若葉よりしたゝる月の雫かな

あぢさゐやおとなの猫を隠すほど

日傘女盛りを逃さじと

夏痩の肋浮き出る痛さかな

地には花天には星の秋来る

月かけて香たちのぼる夜ふけかな

星空をささへてたてる枯木かな

夜の星枯木にはなを咲かせけり

梅活けて唐猫かはん冬ごもり

★★★ Excellent!!!

俳句は読むのは好きなのですが、いざ作るとなると、とても難しいと感じていました。
この作品では、一句ごとに季語の紹介や解説を書いてくださっています。
季節ごとにつづられる、美しい日本の情景や、作者の心情などを感じられます。
これが季語なんだ、とか、こんな表現があるんだ、など、一句一句に発見があり、とても勉強になります。

★★★ Excellent!!!

吟味され、また洗練された語句で、十七文字を上回る風景が描かれています。

丁寧な語釈と興味をそそる補説があり、俳句の入り口が分からなかった私もその魅力に惹きこまれていきました。
また参考句・参考歌として、季語・趣向などの類似する古句が取り上げられていますので、あわせて鑑賞する楽しみもあります。

★★★ Excellent!!!

 小説を書いていると、なんだか言葉たちとにらめっこばかりしていて、必要以上に彼らと距離が近くなっているなあと感じる時があります。だんだん疲れてきて、その言葉の持つ意味や響きや色や匂いを感じるアンテナが鈍くなっていくのがわかるのです。
 そんな時、私は青丹さんが詠まれた俳句たちに会いにきます。
 肩の力が抜けて、ほっとするのです。言葉たちから一歩、二歩と離れて、彼らの姿を広い視界にとらえることができます。そうして、そこに描かれた世界にゆっくりと入っていける。
 きっとカクヨムで頑張っている皆さんのなかには、私のような方も少なからずいるのではないでしょうか。もしもあなたがそうなら、ぜひ、こちらにお立ち寄りください。活字好きな人には、青丹印の言葉のサプリは効果抜群ですよ!

 余談。季語って不思議ですね。はるか昔の人たちも、現代の私たちと同じ季節に触れ、その息吹を感じ、心を動かされていたんだなあと、そのことを強く教えてくれる、私にはタイムマシンのように思えました。現在と過去を繋ぐ、季語という名のタイムマシン。
 

 

★★★ Excellent!!!

目次の俳句を眺めて、「飛行機の落つる日ありや蝉時雨」の句が気に入って、連載を追い始めました。

私、短歌を読む場合は各歌の解説なしで、歌だけが複数並んでいる形のほうが好みなのですが。
俳句は季語があるためか、季節感あふれる解説が非常に面白いです。
著者が詠む際に、どのようなことを意図していたのか。
参考にした過去の作品の説明など、知らないものばかりで勉強になります。
続き楽しみにしています。