波乱な人生を送る男の物語。

イタリアにあるシチリア島。時代は現代ではなく古い設定で描かれています。奴隷商人が普通にいる時代です。

主人公であるラウロが墓荒しをするシーンから始まります。物語は進行に緊迫感があり読み耽ってしまう面白さ。裏切りや野蛮な行為が主人公を容赦なく襲います。墓荒しという悪行をしているラウロ。彼もまた生きる為に必死です。

私は読んでいて、いつ主人公が死んでしまうのかハラハラしました。それほど淡々と物語は展開していきます。癖になる面白さです。

そして、なんと言っても主人公の悪運の強さと、天に見捨てられたかのような運の悪さ。それに彼の性格が加わり独特なストーリーが展開されます。

これほどまで、おどろおどろしい世界感を描いているのにラストの清々しさは一読の価値あり。

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