私、レビュアー《ジョン・ケージ》になります
- ★★★ Excellent!!!
ご存じですよね? ジョン・ケージ。
いわずと知れた、現代音楽の巨匠です。
代表作『4分33秒』は、そのあいだ
オーケストラの演奏者たちは何もせず、
ひたすら無音が続くという曲です。
本作を読んでいたとき、私のなかに
この曲が聴こえてきたのですよ。
え、ウソだろ、ですって?
ホントです。私には「聴こえた」のです。
さて本作。
すごいです。雪車町地蔵氏は、やりました。
「なんてモノを書きやがったんだコノヤロー!」
とビートたけしの声で叫びたいぐらい。
でも本当は、私は声を失ってしまいました。
そして4分33秒の沈黙の後で、明快に悟ったのです。
余計なレビューなんか、本作には不要だと。
目を見開き、息を呑み、黙りこくって
ひたすらクリックして読み進めるべし。
傑作。