退廃、生成、消費

太陽や、生命までも、人は造り出す。その世界は、やはり退廃的である。
いや、退廃的であるからこそ、何かを補おうと思うのかもしれぬ。
そうして作られた生命は、何のために在るのか。

このレビューを書いている段階では、まだ序章が終わったに過ぎぬが、ここで、言葉を残しておきたくなるほど、彼らの世界は、乾いている。

しかし、私だけではあるまい。その無機質な質感と、眼の眩むようなルビに埋め尽くされたモノの数々の背後にある、それを産んだ人の乾きを感じるのは。

ホムラという存在を軸に旋回する物語は、彼女の周囲が乾き、金属質あるいは造られた有機質であるほど、命を息吹をより強く醸すのかもしれぬ。

的はずれで、暴論であることは承知しているが、私は、そう思い、また読み進めてゆくつもりだ。

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