15センチの先

作者 月花

研ぎ澄まされた表現力に心を動かされます。

  • ★★★ Excellent!!!

読み終わった今でも締めつけられた胸が苦しいままです。

主人公の想い人は、踏み込んではいけない人。
すぐ傍に自分を思ってくれる人がいるのに、そして自分が踏み越えられない一線を軽々と越えていく友人がいるのに。
それでも彼女への想いは断ち切ることができないどころか、ますます強く深くなり──

ストーリーは王道です。直球勝負で球筋が見えます。
けれども、豊かな感性とそれを余すところなく読み手に伝えるための研ぎ澄まされた表現力で、物語の魅力に見事に引きずり込まれます。
気づいた時にはその投球に見蕩れるあまりに見逃しの三振。
バッターボックスを去る時にも賞賛の拍手を送らずにはいられない、そんな清々しい読後感でした。
(意味もなく野球に喩えてしまいすみません……)

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