月の涙で泳ぐ人魚の美しさに、思わず息を飲みました。

荒廃した世界。
失った海を取り戻す研究をしていた青年と、同じ研究員の女性。
しかし無情にも、病は彼女が海を見る前に命の火を消そうとしていた。

最後のシーンは、息をするのも忘れるほど美しく、もの悲しく……でも未来への希望を感じる素敵な情景を見せてくれました。

本来であれば悲しいはずの事柄を、こんなにも美しく切なく描いてみせる作品を、私は他に知りません。

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