チンチロリンとガーシャガシャ

作者 結城かおる

可愛らしい茶碗達が見たある時代の家庭

  • ★★★ Excellent!!!

 戦前から終戦までの時代を生きた家庭の様子を茶碗視線で語る面白い作品でした。
 当時の社会への知識が作品内の至るところにちりばめられ、作品世界のリアリティに惹かれます。
 「チンチロリンとガーシャガシャ」という音をタイトルにした点も感心しました。作品内で感じる空気が「チンチロリン」、家族を取り巻く環境が「ガーシャガシャ」、そんな風に感じられ、時代に翻弄された家族のもの悲しさを表しているように思います。

 最後の茶碗は壊れる様子が、一つの時代の終焉と繋がってるようで、ここも悲しいけれど素敵でした。

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