概要
『私さ、二十歳になったら、死ぬの。病気とかじゃなくって――そう、自殺』
大学の部誌に載せたもの。「彼女」と「彼」、「僕」と「私」の物語。
おすすめレビュー
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- ★★★ Excellent!!!絶体絶命を感じて生きる、それもまた、青春。
モチーフそれぞれに存在感があり、一つとして捨てるところ、足りないところがありません。ちょうどこの作品を成分表にするとしたら、すべて合わせてぴったり100パーセントになるように、うまくかみ合ってこの作品が構成されていました。
作者さんは構成要素をかなり吟味されたことと推察します。
張りつめた緊張感があり、襟を正して読まざるを得ない物語です。
彼彼女らが全身全霊で懊悩するさま、そうしてこれからも「二十歳で死んでいくであろう」生きざま、それらが美しかったです。
まわりまわって、何も変えられない現状、懊悩に忙しい学生時代、そういった青春もまた、かけがえのないものではないでしょうか。