★★★ Excellent!!! これぞ純文学 土御門 響 この作品の文体が洗練されていてとても好みです。 主人公の心のうちが溢れて迫ってくる美しい短編だと思います。 レビューいいね! 0 2018年7月21日 09:14
★★★ Excellent!!! 絶体絶命を感じて生きる、それもまた、青春。 綾上すみ モチーフそれぞれに存在感があり、一つとして捨てるところ、足りないところがありません。ちょうどこの作品を成分表にするとしたら、すべて合わせてぴったり100パーセントになるように、うまくかみ合ってこの作品が構成されていました。 作者さんは構成要素をかなり吟味されたことと推察します。 張りつめた緊張感があり、襟を正して読まざるを得ない物語です。 彼彼女らが全身全霊で懊悩するさま、そうしてこれからも「二十歳で死んでいくであろう」生きざま、それらが美しかったです。 まわりまわって、何も変えられない現状、懊悩に忙しい学生時代、そういった青春もまた、かけがえのないものではないでしょうか。 レビューいいね! 0 2018年7月21日 04:45
★★★ Excellent!!! 乾坤一擲の叫びが清々しくて、ツンときた。 千葉七星 ふと、故 鷺沢萌さんを想い起こさせるタッチに「純文学」の良作に出会えた想いです。 レビューいいね! 0 2017年3月11日 23:54
★★★ Excellent!!! 究極の理想 有野実弥 最近、こういうようなことを人と話しました。 「多くの人が、漠然と生きる中で死について考える。自分で最善のときに終わらせるというのは究極の理想であり、究極の諦めでもある」 明日がもっと良くなるように生きるべき、などという社会的な理想によって皆が生きながらえています。そして、それがあるべき姿とされています。 社会的な理想に抗う少女の理想は、「僕」をどう変え、少女をどう変えたのでしょうか。 ぜひ、読んでみてください。おすすめです。 レビューいいね! 0 2017年3月8日 17:29
★★★ Excellent!!! 19歳。夜道。会話。切ない痛みが、心地よい。 黒澤伊織 「20歳の誕生日に自殺する」と言った女と、それに付き合うと言ってしまった男の話。 「大人」になる一歩手前の、19歳。その不安、心の揺れ、地に足のついていない感じが、切ないほど伝わってきます。 レビューいいね! 0 2017年3月8日 15:29
★★★ Excellent!!! 与えられた猶予についての新しい考え方 えりんぎだいおう 女の子の考え方が面白く、また、その考え方に振り回される男の子が面白かった。若気の至り、というわけでなく、若いからこそ、といった感じが出ていて素晴らしかった レビューいいね! 0 2017年3月7日 20:57
★★★ Excellent!!! 危ういものは、どうしようもなく美しい。 結城 サンシ 不安定なものには、それ特有の魅力が内包されている。 大人でも子どもでもない。そんな、人生でもっとも不安定な時期に生きる人間の魅力が綺麗に描かれていました。 今、モラトリウムを生きる人にも、通り過ぎた人にもオススメの作品です。 レビューいいね! 0 2017年3月7日 16:41
★★★ Excellent!!! 行動と言葉の組み合わせがいい。 夷也荊 題名で「モラトリウム?」となり、読み進めるうちにその本当の意味に気付く。そのとき、主人公とヒロインの行動とその言葉の組み合わせが、いかに妙だったかを思い知る。 他人に×や〇をつけられ、成長する子供たち。 そして、他人に×や〇をつけるようになる大人たち。 そのどちらでもない宙ぶらりんな感覚が、この物語には絶妙だ。 レビューいいね! 0 2017年3月7日 16:17