不安定なものには、それ特有の魅力が内包されている。 大人でも子どもでもない。そんな、人生でもっとも不安定な時期に生きる人間の魅力が綺麗に描かれていました。 今、モラトリウムを生きる人にも、通り過ぎた人にもオススメの作品です。
この作品の文体が洗練されていてとても好みです。主人公の心のうちが溢れて迫ってくる美しい短編だと思います。
ふと、故 鷺沢萌さんを想い起こさせるタッチに「純文学」の良作に出会えた想いです。
最近、こういうようなことを人と話しました。「多くの人が、漠然と生きる中で死について考える。自分で最善のときに終わらせるというのは究極の理想であり、究極の諦めでもある」明日がもっと良くなるよう…続きを読む
「20歳の誕生日に自殺する」と言った女と、それに付き合うと言ってしまった男の話。「大人」になる一歩手前の、19歳。その不安、心の揺れ、地に足のついていない感じが、切ないほど伝わってきます。
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