ザ・わかる

さらに‪ https://kakuyomu.jp/users/plummet_846/news/1177354054882663383‬
ここで議論されているような問題が兼ね合うとよりこの地獄は深まります。例えば指が6本あることが作中のある種のギミックとして機能するならば、それを登場人物が自覚していないことは作品上意味のあることですが、別に指の数が問題がないときに、自分が創作した世界の中で、マリーの指は六本ある、とか登場人物は絶対思わないので(我々が登場人物の描写をする際に、彼女には二つの瞳があって、顔の中心には鼻があった、とかわざわざ言わないように)(工夫の仕方はありますよね。マリーは孫指を折って、とか独自の指の呼称を設定することで、この世界では指の数が違うんだなと悟らせるみたいな。でもそれ、絶対伏線だと思われるよね)、それを記述することすらできなくなる。じゃあ三人称で書くか? というとこんだぁ俺らは設定資料集でも読まされてんのかとなるわけですよ。話が進まねーよって言われる。

このように読者の立場からすると「知るか」って話なんですよね。いや中にはファンタジー警察みたいな人もいると聞きますけど、多くの人はそこまで考えてなくて、まあドラクエ的世界であれば問題ないわけですよ。俺は少なくともそうで、あとは話が面白ければぜんぜんそれでいい。とどっかで分かりながらどーーしても気になる。理屈では分かるが感情が邪魔をするんですね。そしてその感情というのは理屈が通らないぞ! という感情なので、なんかすごい迂回路を通ってる気がする。つまりそういう病です。治療法はない。少なくともアマチュアの我々にはないでしょうね。プロフェッショナルで、それで糊口を凌ぐとなったら話が変わってくるかもしんないけど、だってそこでこだわんないで我々は他にどこで何をこだわりゃあいいんですか?

という話なので同病の皆さんは相憐れみましょう。もっとなんていうか、専門的、かっこいい議論ができる人のレビューも読みたいなぁとか思います。謎の願望ですね。普通にこれの続きでもいんですけど。俺は議論には参加できないけどひとが議論してるのを見たい欲はあるんだ……。

あと作者に期待することを書いてもいいらしいんでそれも書いときますが、時間とか宗教体系とか、そういうのを全部一から作り上げるめんどくさいファンタジー、読み手は確かに若干めんどくさいんですよ。でも好きですよ。なので、なんていうか、適当に勧めちゃいますけど諦めずに頑張って書いて、そんでこの創作論に思いついちゃった益体のない疑念、疑惑、継ぎ足してけばいんではないですか。それは読みたい気もします。

これ「本格SF」でも当てはまるなあ、と思いました(感想)。まあ「本格」というのが何を指すかは知りませんし議論したくもないですが……。

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