練り込まれた世界観とキャラの個性が光ります

少年である、はじめはなにも出来ない内気な主人公。
覚えのない黒紫色の髪の少女が、頭の中に思い浮かぶところからはじまります。

場所の説明や、キャラの容姿などが非常に丁寧に描かれていて、文字を読んでいるのに、頭の中でクリアに景色や人物像が想像できます。

物語が進んでいくにつれ、主人公がどんどん個性を発揮していき、自分がどのような役割の人間であるかを理解していきます。
その過程が、少年が大人に成長していっているような、そんな気持ちを味あわせてくれます。

文体は丁寧でわかりやすいです。
SFものが苦手なわたしでもすんなり読めたので、ぜひともおすすめします。

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