1人じゃないけど、独りだった

主人公の直感的な「嫌な予感」がどんどん増幅していく、その心理描写とパニックの様子がとても細かくて、読んでいる方も不安を煽られる。

18人の中で、彼が唯一、本当の意味で「人間」だったんだろうと思う。その孤独感もまた、巧みに描かれている。
17人にとってのユートピア、主人公にとってのディストピア。
つい自分に置き換えて想像してしまうだけの力がある文章。

視点の入れ替わりも違和感なく、とても読みやすい作品です!

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