この時、いつもと違う優しい気持ちになれた

 生よりも死を望むような状態になって、少女から貰ったささやかな優しさに影響されて主人公は自身の中にある優しさを思い出す。
 その気持ちが、死にゆく彼に穏やかさを与えてくれた。

 生き方が選べなかった人は、どのような死に方をするかというより、死に際してどのような気持ちでいられるかで幸せを判断できるのかもしれない。
 
 どのような人でも死は避けられない。
 ならば、死を受け入れる際の気持ちはもっと重要視されて良いのではないか?
 そう感じさせてくれた短編でした
 

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