街コン優秀賞おめでとうございます。徳川さんの「禁書図書館」を以前に拝読しましたが、これはシンミリ系の現代物。初老の私には本作品の方が似合います。学生時代に高松を自転車旅行した際に、高松中心街の店で讃岐うどんを食べました。コシの強さに美味いと感じた記憶が残ってます。当時は、製麺所で食べるなんて想像しませんでした。次に食べるチャンスは定年後のお遍路さん廻りの時かと、心の準備をしています。その時は製麺所で食べるつもりです。
上京、あるいは日々の忙しさで故郷のことを忘れてしまっている人に読んでもらいたい、そんな作品でした。
読んでいて思わずうどんが食べたくなりました。コシのある麵のようにするするっと読めて、最後にすとんと暖かい気分になる、そんな作品です。家族や故郷のやさしさが身に沁みます。
読んでいて涙がほろり。反抗期ってありますから地元が嫌になる時はあります。本人が嫌になっても地元は変わらない愛で包んでくれるんですよね。それが地元の良さであり、肉親の愛情なんですね。そんな血の通った暖かさを感じました。うどんも美味しそうです。
故郷を愛しているからこそ悪いところが見えてしまう。多くの人にあることだと思います。でもやっぱり最後は、自分の生まれ育った街が好き。そう思えるような人生を、これから生きていけたらいいなぁ、とついそんなことを考えてしまいました。
大半を地元がいかに嫌いかということを占めているのに、伝わってくる郷土愛。どんなに嫌っていても、故郷は故郷なんだあ。うどんが食べたくなった。
そのやさしさが、うどんの味に染み入っている物語。コンパクトにそれをまとめ、かつ 「うどんを食べたい」気にさせる作者の力量に敬服。(私は、夕食を済ませて腹いっぱいだったのに)
私も同郷(四国)です。私の実家の町も、ザ・田舎です。でも、私は田舎に生まれて良かったと思っています。人それぞれ性格や価値観が違うので、飽くまでも私の場合はですが。 個人的には、「四国が最強!」くらいに思っていて、四国に生まれたことに感謝さえしています。作者さまの小説を拝読すると、「やはり、四国は良いなぁ……」と、感じる事ができます。
うどんには全てを包み込んでくれるイリコ出汁のような優しさがありますうどんには明日に向かって立ち上がる強いコシのような勇気がありますみんな大好き。みんな優しい。誰に何と言われたってうどんはうどんです。遠く離れてても、別の何かに心奪われても、いつか、必ずその優しさを思い出すでしょう。だって、故郷の味だから。
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