色の無い夢

作者 RAY

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★★★ Excellent!!!

レビューでございますが、これは私の感想になっております。

この感想を読む前に本文の作品を読んで下さい。
摩訶不思議な夢のような、あやふやな物語でございます。しかし、そこに深い意味を見出しての文学。この作品はただのホラーではなく想像させる作品と思いました。

以下感想の為、未読の方は読まないようにお願い申し上げます。







まず、舞台は子供の頃に住んでいた祖父母の家。狭い路地に下水を通す溝が深く蓋をしていない。外国人労働者が沢山いる。果実の缶詰工場。ここから私が連想させる地域は山口県、山形県、岡山県です。いずれも大規模な果実工場があります。

祖父が外国人を警戒していた事から1980年代を連想させる。日本は先の大戦後、労働力余剰となりブラジルなどへ渡る者が多くいたが、バブルの中期になると3k(きつい、汚い、危険)の問題が浮き彫りになり、フィリピン、韓国を中心に南米、パキスタン、バングラディッシュ、イランの外国人労働者が一気に増加する。
モノクロの視界ながら、祖父母に可愛がられる自分。駄菓子屋で無邪気に喜ぶところをみると6歳~8歳と推測される。性別は女と思わせるのはロケット風船と千代紙の人形。一見、ロケット風船は男が選ぶと思わせるが、その年頃の男が千代紙の人形は考えにくい。活発な女の子であったら、この二つのオモチャは両立できるのである。
その後、女の子は悲しみで泣く。首を左右に振る様子から「嫌だ」という感情がみれる。祖父母が辺りに居ないから、寂しいという感情なのだろうか。

その女の子を見ていた自分が声をかける。
「どうしたの? おじいちゃんとおばあちゃんはどこへ行ったの?」
この台詞から、この自分は独りで寂しいのでは?と解釈しているように思う。

私は女の子が泣いている理由はそれではないと推論付けるが理由は最後にしよう。

物語の経過を続けると、女の子は声をかけら… 続きを読む

★★★ Excellent!!!

一体何が起こったのか。気になる作品です。

モノクロの世界から一変する情景が浮かびました。
前半部分では完全に色のない世界で描かれているため、読み手の頭の中もモノクロの世界が出来上がっています。
しかもあえて色味を感じさせない表現をされているので、色の存在を忘れさせます。
その状態で後半の展開となるので、より鮮やかなあの色が、どっと頭の中に入り込んできました。
描き方一つでこんなにも鮮やかに表現できるのかと思いました。

★★★ Excellent!!!

読んでいて頭のなかで赤い色がチラチラと。。。
自分の夢の色?・・・考えたことがなかったので
今度、しっかりと確認しなくてはと(⌒∇⌒)思いました
RAYさんのストーリーの奥深さにいつも惹きこまれてしまいます。

でも、今の時間に読んでいて良かったヨカッタです(笑)
夜には気になって眠れなくなりますから・・・それだけ怖い。

★★ Very Good!!

モノクロの世界に飛び込んだような雰囲気です。
色による世界観の構築は面白くもあり、その後の展開に影響してきます。
ネタバレします。

赤い色だけが着色されていく様は一体、何を表すのか?

ラストは完全に読者に委ねられます。
私見ですが、主人公は事故・事件に巻き込まれ、その後に植物状態になったのではないでしょうか?
そのためずっと夢の中を彷徨い続けいるのだろう、と考えました。

覚める事のない状態で恐怖の夢のみが幾度も再現される。その恐怖を綴った作品と解釈しました。

★★ Very Good!!

色の無い夢、というタイトルの通り
モノクロだった世界が、鮮明に色づいていくのが印象的な、視覚に訴えてくる作品でした。
色づくと同時に恐怖も鮮やかになっていくところが、とてもお上手です。
はっきりとは書いていないけれど、何があったのか読み手に想起させることにも成功していて
行間を使うという難しいことを難なくされているなと思いました。
ラストの状況をはっきりさせない点も、「分からないから怖い」というホラーの要素をしっかりと抑えてらっしゃるなと思います。

素敵な作品でした。

★★★ Excellent!!!

霧靄の森
気が付いたらRAYちゃんの森の中に・・
よくありますね
子供の頃の記憶は鮮明でありながら曖昧
よ~く考えると
恐ろしくもあり
目が覚めたら存在していない自分
だったら、実に怖い夢
夢の中で一生暮らすには・・・実体がないから実感しない
もしかしたら
誰にでも記憶の中にもっているのかも
感情移入できるから共感できます
そんな短編です
RAYちゃんのイマジネーションの豊かさに
凄さを感じました

★★★ Excellent!!!

いったい、だれが、いつ見ている夢なのでしょか。

読み始めには気づきません。
妖しげな霧が、足元から緩やかに這い上がってきていることに。
物語の中盤にあたりで、ようやく気づきます。
この物語からたちこめてくる灰色の霧に。

動くのは両目だけ。そして灰色であったはずの霧に、赤色が湧きだしグラデーションを描きだします。
いよいよ物語は、終盤に差し掛かってきます。

そして、ラストシーン!

いったい、だれが語っている物語なのでしょうか。

「わたし」ですか?

でも「わたし」って……

もう一度読み返してください。ほら、そうでしょう。

「わたし」って――怖い!