色の無い夢の中が鮮やかな恐怖で色づく

色の無い夢、というタイトルの通り
モノクロだった世界が、鮮明に色づいていくのが印象的な、視覚に訴えてくる作品でした。
色づくと同時に恐怖も鮮やかになっていくところが、とてもお上手です。
はっきりとは書いていないけれど、何があったのか読み手に想起させることにも成功していて
行間を使うという難しいことを難なくされているなと思いました。
ラストの状況をはっきりさせない点も、「分からないから怖い」というホラーの要素をしっかりと抑えてらっしゃるなと思います。

素敵な作品でした。

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