"わたし"という式を検めて演算する必要はなかった。"わたし"という現実が死の彼岸まで拡がりを湛え始めるまでは。彼女がこの物語を朗読するまでは。
愛と正義のジャンキーフーディスト
褒められるポイントが多過ぎて、どこから褒めたらいいのかわからないぐらいの傑作SF。作中の技術は全て現在の技術の延長線上にあるもので、「将来は確かにこんな世界になるのかも」と思わされる説得力があります…続きを読む
ミステリーの焦点となる「自殺の理由」には、SF的な設定をうまく活かしたやりきれなさがあって感心しました。自己の多重性をテクノロジーによって外部化したような二人のわたし。引用符に挟まれたわたしたち…続きを読む
もしも、自分が分裂したら。ある日、自分がふたりになっていたら。それはどちらも自分なのか、あるいはどちらも自分ではなくなるのか。この哲学的な問いかけに対するひとつの答えを、SFという形にすとんと…続きを読む
一人語りが中心となり、SF的であり哲学的な内容で、さらに、わたし、‘わたし’、“わたし”、彼女、ミキを把握するのにちょっと手こずりましたが、二話目ぐらいにはハッキリと区別する事が出来ました。わたし、…続きを読む
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