物語の主軸は近未来にありえる技術。そしてその結果生まれた3人の「わたし」。どうか最後まで読んでください。その最後は決してひとごとではないから。物語は未来であっても「彼女」は現実にありえることだから。
褒められるポイントが多過ぎて、どこから褒めたらいいのかわからないぐらいの傑作SF。作中の技術は全て現在の技術の延長線上にあるもので、「将来は確かにこんな世界になるのかも」と思わされる説得力があります…続きを読む
ミステリーの焦点となる「自殺の理由」には、SF的な設定をうまく活かしたやりきれなさがあって感心しました。自己の多重性をテクノロジーによって外部化したような二人のわたし。引用符に挟まれたわたしたち…続きを読む
一人語りが中心となり、SF的であり哲学的な内容で、さらに、わたし、‘わたし’、“わたし”、彼女、ミキを把握するのにちょっと手こずりましたが、二話目ぐらいにはハッキリと区別する事が出来ました。わたし、…続きを読む
近未来のSF的な世界で、二人の「わたし」が読者に問いかけてくるのは、人としての本質。意識とは、幸せとは、矜恃とは、苦悩とは、死とは、そして自分らしさとは――。透明かつ繊細なタッチで描かれる作品の世…続きを読む
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