ネタが良いんですよネタが
- ★★★ Excellent!!!
読み終わって、ああ、これは自分の好きなネタだなと実感したのですが、何が良いかと言われると、すまぬ、語彙力の関係上上手く言い表すことが出来ないのだ!となってしまって今非常に苦労しています。なんていうか、新鮮なネタと自分の好きなガジェットが組み合わされている感じなんですね。
美意識というか、センスが凄い好みな部分もあるんですけれど、「センスが良い」ってそれ以外にどう言い表せば良いのよぉ〜〜〜ッ!説明が難しいんだよおおお!って感じです。
途中の「意識」の話、自分は当初救急隊員が反応を見るために使う「意識確認」レベルの話かと誤解していたのですが(意味のある言葉を発するとか、腕を顔の上に落とすと避けるとか)、読み進めているうちにああこれは「自由意志」の方に近いんだろうなと。
昆虫に意思はあるのかという話があります。彼らはただ、外部の刺激に合わせて予め用意されたプログラムによって体を反射的に動かしているわけで、何かをしようと思って動いているわけではないという話です。実際どうなっているのかに対しては解釈が分かれますが、丁度この小説で描かれている話も似たようなものかなと感じました。
わたしは関数。関数であるのなら答えは決まっているわけで、それは決定論的な世界であることを意味する。同時に途中から出てくる彼女にも自由意志というか、意識を統合する葛藤がないわけで、外から見れば人間に見えても、実は昆虫の様にただ機械的に体を動かし、答えているのかもしれない。大体オリジナル部分は結構失われているわけですしね。
そういう意味では決定論的な登場人物が多いわけで、そこには両方とも意思なんて無いのかもしれません。
なーんてことを色々と考えながら読んでたんですが、すみません。それがテーマではないですね。脱線しました。ただこういう話が好きな人はオススメです。途中あたりは続きが気になってスルスルと読めました。