彩、中二病を発病する
今日は始業式。学校に着くと、まだ沙良は来ていなかった。彩が暇そうにしているので、ちょっと喋っとこう。……おや、彩の様子が変だ。眼帯をしている。
「彩、どうしたの? ものもらい?」
「フフフ……これは我が力を抑えるために必要なのだよ……この封印が解かれた時、この星は残っていないだろう……」
「……」
なるほど。
「彩、中二病に目覚めたのか」
「そうだよ! 沙良に借りたマンガのキャラでさぁ、かっこいいのが居たんだよね。それで中二病に目覚めた」
「あぁ、『暗黒堕天神ルシファー』ね。私も沙良から借りて読んだことあるけど……そんなにハマった?」
「いやーハマっちゃったよ」
そこに明海ちゃんがやってきた。
「お、おはよう……って、彩ちゃん!? その眼帯どうしたの!? だ、大丈夫!?」
「フフフ……これは我が力をおさ」
「明海ちゃん、彩、中二病が発病したんだよ」
「ちょっと! あたしのセリフ途中なんだけど!」
「あ、ああ、中二病ね……こ、高1なのに」
そんな話をしていると、先生と沙良が同時に入ってきた。遅刻ギリギリか!
「始業式が始まるので、体育館に移動してください」
校長先生のお話が始まった。
「くぅぅ……」
校長先生のお話が始まってすぐ、沙良が眠りだした。なんて早いんだ! でも眠い理由も分かる。私と沙良は昨日、通話しながら徹夜で宿題をやっていたのだ。私もかなり眠い……寝てしまおうかな。沙良に寄りかかって……
「沙良、私も眠い……おやすみ……」
後で先生にふたりとも怒られた。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます